前回から重いテーマですみませんな。(´・ω・`)
ですがちょっと思うところ、疑問に思うことがあったもので。
清水由紀子さんが介護疲れ?による自殺をなさって亡くなったニュースがテレビを騒がせ、触発されるように自宅介護問題を即物な視点で討議する番組が多い今日この頃。
要介護者を抱える当事者から言わせていただければ、自宅介護の問題は各家庭によって千差万別、ひとくくりで解決するような簡単な問題じゃないと思うんですよ。
介護される側、介護する側も人間なわけで。
現在行政で用意されている福祉サービスは、制度に適応する介護家庭、介護する側の人間には便利でありがたいものであっても、制度に適合しない家庭、介護される側の人間にとっては何の役にも立たないどころか、苦痛や屈辱を強いるものでもあると思うんですよね。
実例を申しますと、うちの父はデイサービスセンターに通うのを非常に嫌がり、一時落ち着いていたヒステリー症状を頻繁に起こすようになり、絶対にいきたくないと喚き散らすようになったので今月から通所をやめました。
そこのセンターが合う合わないの問題じゃないんだと思います。
父の場合はアルツではないほうの認知症なので、事象によってはまだ健常者と変わらない判断も可能なところも多く、記憶が混乱するところ、抜け落ちるところ、判断が出来ないところが混在している状態なので、 「馬鹿にするな、まだ俺はこんなとこの世話になるような人間じゃない」という思いが強く、人間としての尊厳、プライドが、己がそこにいることを許せなかったんだと思うんですよ。
…人間として、第三者として考えれば、父の屈辱感はとてもよく理解できるんですわ。
ケースワーカーさんや介護ボランティアさんたちの患者に対する対応は、どの状態の認知症患者に対してもほぼ同じなんです。
押しなべてとても優しく、親切で親身になってお世話してくださいますが、その口調や態度は幼児や完全痴呆症の方に対するそれと変わりないんです。
それがまだ自分のことは自分でやれる、そんなヨボヨボの老人と一緒にしないでくれという気持ちを持っている、中途半端な要介護者・認知症患者からしてみれば、非常に屈辱的で、侮辱感を否めないんだと思うんですよね。
それでなくてもうちの父は、仕事以外では人見知りなところがありましたし、口数も多いほうではないので、ケースワーカーさんたちのその対応が嫌で嫌で、でも面と向かっては言えない、言っても認知症患者の言葉だからとやんわり流される環境が苦痛でたまらなかったんだと思います。
それでその不満や憤りが、遠慮なく自分の感情を表現できる家族に向かって爆発。
…これって、介護する側にとってもちっとも精神的に楽とはいえないんですよ。
確かに父がセンターに行っている数時間は、気を使わなくていい人間が一人減るので仕事ははかどります。
でも、それだけ。逆に帰ってからの父の機嫌が酷く悪いので、精神的負担は1.5割り増しです。
仕方のないことだとは思うんですよね。
所詮行政の介護事業に、個別の患者の状況に対応した細やかな看護サービスを望むのは到底無理な話だって。
だけどこちら側(患者)も人間なので、意思もあればプライドもある。
残りの人生をほんの少しでもいいから幸せに、快適に過ごしたいという希望もある。
だからあんなところ行きたくないとなる。
そして、そんなわずかな望みを無視していいのだろうか?と、介護する側の家族は悩む。
介護する側の負担を減らすためだけではなく、認知症の進行を遅らせるためには、外界との接触を出来るだけ増やしてあげるのも確かに有効な治療法のひとつ。
そのためにもデイサービスセンターは有効。
けれどそれが、患者本人にとっては深刻な不幸せでもある場合は?
…結局、現状で受けられる介護サービスを受ける権利さえ放棄せざるを得ない場合もあるんですよ。
金銭的にも、介護保険適応サービスだからといって負担ゼロではない(デイサービスにはセンターでの食事代、送迎費等の実費がかかる)のもネックになる家庭だってあるんですし。
というか、うちを含め、要介護者を抱えている家庭には収入的問題を抱えている方も多いと思いますし。
つらつらと纏まりなく問題点を挙げてみましたが、現時点での日本の福祉介護は穴だらけなんですよねぇ。
その穴にはまった要介護者を抱える家庭は、どんどんどんどん介護の負担の泥沼にはまって社会的に孤立していく。
日本人が一億総中流家庭だったのは過去の話。
産めよ増やせよで一家族の人数が大きく、介護問題という負担を分散できたのも過去の話。
裕福であればなんでもない問題ですら、その日その日を必死に生きている人間には巨大な壁であったりするということを、国やマスコミはもっと深刻に受け止めるべきなんじゃないかといいたいですよ、あたしゃ。(´・ω・`)
ですがちょっと思うところ、疑問に思うことがあったもので。
清水由紀子さんが介護疲れ?による自殺をなさって亡くなったニュースがテレビを騒がせ、触発されるように自宅介護問題を即物な視点で討議する番組が多い今日この頃。
要介護者を抱える当事者から言わせていただければ、自宅介護の問題は各家庭によって千差万別、ひとくくりで解決するような簡単な問題じゃないと思うんですよ。
介護される側、介護する側も人間なわけで。
現在行政で用意されている福祉サービスは、制度に適応する介護家庭、介護する側の人間には便利でありがたいものであっても、制度に適合しない家庭、介護される側の人間にとっては何の役にも立たないどころか、苦痛や屈辱を強いるものでもあると思うんですよね。
実例を申しますと、うちの父はデイサービスセンターに通うのを非常に嫌がり、一時落ち着いていたヒステリー症状を頻繁に起こすようになり、絶対にいきたくないと喚き散らすようになったので今月から通所をやめました。
そこのセンターが合う合わないの問題じゃないんだと思います。
父の場合はアルツではないほうの認知症なので、事象によってはまだ健常者と変わらない判断も可能なところも多く、記憶が混乱するところ、抜け落ちるところ、判断が出来ないところが混在している状態なので、 「馬鹿にするな、まだ俺はこんなとこの世話になるような人間じゃない」という思いが強く、人間としての尊厳、プライドが、己がそこにいることを許せなかったんだと思うんですよ。
…人間として、第三者として考えれば、父の屈辱感はとてもよく理解できるんですわ。
ケースワーカーさんや介護ボランティアさんたちの患者に対する対応は、どの状態の認知症患者に対してもほぼ同じなんです。
押しなべてとても優しく、親切で親身になってお世話してくださいますが、その口調や態度は幼児や完全痴呆症の方に対するそれと変わりないんです。
それがまだ自分のことは自分でやれる、そんなヨボヨボの老人と一緒にしないでくれという気持ちを持っている、中途半端な要介護者・認知症患者からしてみれば、非常に屈辱的で、侮辱感を否めないんだと思うんですよね。
それでなくてもうちの父は、仕事以外では人見知りなところがありましたし、口数も多いほうではないので、ケースワーカーさんたちのその対応が嫌で嫌で、でも面と向かっては言えない、言っても認知症患者の言葉だからとやんわり流される環境が苦痛でたまらなかったんだと思います。
それでその不満や憤りが、遠慮なく自分の感情を表現できる家族に向かって爆発。
…これって、介護する側にとってもちっとも精神的に楽とはいえないんですよ。
確かに父がセンターに行っている数時間は、気を使わなくていい人間が一人減るので仕事ははかどります。
でも、それだけ。逆に帰ってからの父の機嫌が酷く悪いので、精神的負担は1.5割り増しです。
仕方のないことだとは思うんですよね。
所詮行政の介護事業に、個別の患者の状況に対応した細やかな看護サービスを望むのは到底無理な話だって。
だけどこちら側(患者)も人間なので、意思もあればプライドもある。
残りの人生をほんの少しでもいいから幸せに、快適に過ごしたいという希望もある。
だからあんなところ行きたくないとなる。
そして、そんなわずかな望みを無視していいのだろうか?と、介護する側の家族は悩む。
介護する側の負担を減らすためだけではなく、認知症の進行を遅らせるためには、外界との接触を出来るだけ増やしてあげるのも確かに有効な治療法のひとつ。
そのためにもデイサービスセンターは有効。
けれどそれが、患者本人にとっては深刻な不幸せでもある場合は?
…結局、現状で受けられる介護サービスを受ける権利さえ放棄せざるを得ない場合もあるんですよ。
金銭的にも、介護保険適応サービスだからといって負担ゼロではない(デイサービスにはセンターでの食事代、送迎費等の実費がかかる)のもネックになる家庭だってあるんですし。
というか、うちを含め、要介護者を抱えている家庭には収入的問題を抱えている方も多いと思いますし。
つらつらと纏まりなく問題点を挙げてみましたが、現時点での日本の福祉介護は穴だらけなんですよねぇ。
その穴にはまった要介護者を抱える家庭は、どんどんどんどん介護の負担の泥沼にはまって社会的に孤立していく。
日本人が一億総中流家庭だったのは過去の話。
産めよ増やせよで一家族の人数が大きく、介護問題という負担を分散できたのも過去の話。
裕福であればなんでもない問題ですら、その日その日を必死に生きている人間には巨大な壁であったりするということを、国やマスコミはもっと深刻に受け止めるべきなんじゃないかといいたいですよ、あたしゃ。(´・ω・`)
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プロフィール
HN:
紅牡丹
性別:
女性
職業:
暗躍家
趣味:
隙をぬってサボること
自己紹介:
もう人様に堂々と己の年齢を告知できなくなった?ネット依存症で行かず後家な独身ダメダメ大年増女。(笑) ボチボチいいかなと、HNを元に戻しました。
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